ホーム << Talking about Movies << バックナンバー << Little Miss Sunshine | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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英語には「hilarious」という表現がある。 「funny」よりももう少しバカげた感じのする面白さを 表すときに、この表現を使うことが多い。 Little Miss Sunshineはhiraliousな映画だ。 キャストに好きな俳優が多く出ていることと、 ポスターの鮮やかな黄色にひかれて何気なく観た映画だったけれど、思った以上に面白かった。 アメリカのある一家の、ほんの数日間のフォルクス・ワーゲンでの旅の様子を描いた映画であるが、 その中に、何千何万ものhilariousな事柄が仕込まれていて、最初から最後までずっと笑い通しだ。 地味で低音で抑揚がなく、真剣にバカバカしく、 底なし沼から這い上がってきたようなしつこい笑いである。 観終わってからも、わざわざ意識的に場面やセリフを思い起こして笑いなおしをしたくなる。 一家のお父さんには人生のコンセプトがある。 ルーザー(looser)ではなく、ウィナー(winner)になるための9段階のステップを考え出し、 それを完璧なセオリーと固く信じ、神経症的に守って生きている。 そして、本人は全く気が付いていないが (或いは気が付かないフリをしているのか)、 そのセオリーに基づけば、彼こそがルーザーの代表であり、ウィナーになるべくセオリーを解き聞かせている彼の家族もまたルーザー達なのである。 しかし、ストーリーが進み、彼らの乗った黄色いフォルクス・ワーゲンがボロボロに壊れていくにつれ、そのルーザーぶりは炸裂し、次第に大きなパワーとなってある形をとるようになる。 ある形をとった結果、彼らは、セオリーが解くところのウィーナーになるわけではもちろんなく、ルーザーのままである。 それどころか、これまで以上にルーザーぶりを発揮して生きていくことになるのだろうと思わせる。 結婚式の新郎新婦の車の後ろに付けるような、 派手な色の空き缶をたくさん背中につけ、 色に負けない派手な大きな音をたてながらhilariousに歩いていくのだろうと思わせるエンディングだ。 Little Miss Sunshineは、とことんhilariousな映画だった。 (2006年8月14日) |
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